【高校生向け】「なぜ働くのか」を考えることが、進路選びの第一歩。

― 山﨑先生が読んだ『なぜ働く? 誰と働く? いつまで働く?』より ―

最近、有山徹さんの『なぜ働く? 誰と働く? いつまで働く?』という本を読みました。
社会で働くということを、単に「お金を得るため」や「安定した職に就くため」といった表面的な理由ではなく、
**“どう生きたいか”“誰と生きていきたいか”**という視点から考える一冊でした。

読んでいて、「これは高校生の進路指導にもぴったりだ」と感じました。
というのも、“働く”とは“生きる”の延長線上にあるからです。
つまり、「なぜ働くのか」を考えることは、「なぜ学ぶのか」を考えることと同じなのです。


◆ 「なぜ働くのか」は「なぜ学ぶのか」とつながっている

有山さんはこう書いています。

「働く目的を“お金”や“安定”だけで考えると、どんな仕事も続かない。本当の目的は、“自分が納得して生きること”にある」なぜ働く?誰と働く?いつまで働く? 限られた人生で後悔…

この言葉は、そのまま高校生の学びにも当てはまります。
「テストのために勉強する」「親に言われたからやる」――そうした理由では、学びは続きません。
でも、「将来、自分がどう生きたいか」「どんな人生を送りたいか」という目的があると、努力の意味が変わります。

進路を考えるときに大切なのは、“働く自分”を想像してみること。
そして、その未来の自分に必要な力を、今この学びの中で磨くことです。


◆ 「誰と働くか」は「誰と学ぶか」と同じ

本書には、こんな一節があります。

「人は一人では働けない。信頼できる仲間との関係が、働くモチベーションを生む」なぜ働く?誰と働く?いつまで働く? 限られた人生で後悔…

学校生活も同じです。
仲間と一緒に頑張ること、時には意見をぶつけ合うこと――それが学びを深める力になります。

進路を考えるときにも、「自分がどんな仲間と働きたいか」「どんなチームで成長したいか」をイメージしてみてください。
“誰と学ぶか”を大切にできる人は、“誰と働くか”を選べる人になります。


◆ 「いつまで働くか」より、「どう働くか」

著者は「定年を待つ働き方」ではなく、「自分のペースで働く生き方」を提案しています。

「“いつまで働くか”を考えるのではなく、“どう生きたいか”を考えよう」なぜ働く?誰と働く?いつまで働く? 限られた人生で後悔…

これは、「いつまで勉強するか」ではなく「どう学びたいか」と同じです。
勉強も仕事も、終わりを決めるのではなく、“続ける理由”を持つことが大切。

たとえ今は明確な夢がなくても、「自分は何を大事にしたいのか」を少しずつ言葉にしていけばいいのです。


◆ 山﨑先生からのメッセージ

この本を読んで改めて感じたのは、
「働く」というテーマは、実は「生き方そのもの」だということです。

私自身も高校時代、ただ“いい大学に行くこと”を目標にしていました。
でも、教える仕事に出会って、「人が成長する瞬間に関わることが、自分の生きがいだ」と気づきました。

高校生の皆さんにも伝えたいのは――
進路を考えるとき、「どの大学に行くか」「どの仕事に就くか」よりも、
**「なぜその道を選ぶのか」**を考えてほしいということです。

その問いが、「なぜ働くのか」「どう生きたいのか」につながっていきます。


📘 参考文献
有山徹『なぜ働く? 誰と働く? いつまで働く? ― 限られた人生で後悔ない仕事をするための20の心得』

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